たまの週末、工作の手をちょっととめて家族のために本格濃厚カルボナーラを作ってみよう!
工作好きは料理の素質あり!
これが自作野郎の結論です(笑。
工作は段取り7分。材料をそろえて、工程を考えて、順序良く多少の試行錯誤を交えながら出来上がり、だけではなく工程そのものを楽しむ。
これは金属加工だけにある楽しみではありません。
さあ、たまにはその腕と手先の器用さ、段取りの良さを料理なんぞに生かして家族を喜ばせてみませんか?
カルボナーラ。
定番のパスタメニューです。ファミレスなんかでも容易に目にすることができますが・・・正直言ってまともなカルボナーラに出会うことはめったにありません。
そもそもカルボナーラはその作り方も人によっていろいろありまして、なにが正しいかもよくわかりません。
なんでも本場イタリアでは卵は卵黄のみ、生クリームなんて使わないとか・・・。
そのいわゆる本場レシピも試してみましたがどうにも濃厚すぎて少々辛いところです。そこでそれを多少日本人向け?にアレンジしたレシピをお伝えしましょう。
ワタシがどうしてもこだわるところは
ソースが皿に垂れず、パスタの表面をつやつやと覆う状態
でございます。
よくあるファミレスのカルボナーラはソースが水っぽすぎて、お前はスープパスタかい!って言いたくなるようなヤツが多いんですよね。それは許せません!!
さて材料です。
いきなり邪道少々入りますがそこはそれ現物合わせの感覚でそれなりに適当に。4人分でこんな感じ。
- 乾燥パスタ:400g
- 卵:8つ
- ベーコン:200g以上お好み
- エリンギ:4~6本
- パルメザンチーズと称して売られている粉チーズ:ひと缶
- オリーブオイル、塩、黒こしょう、にんにく、牛乳適量
くらいでしょうか。
ベーコンとエリンギをざく切りし、オリーブオイルで炒める
製造工程に入ります。
オリーブオイルをフライパンに入れ、お好みに応じてニンニクを潰して投入、香りを付けます。なくてもいいです。
ちなみにニンニクは駒切りにするのではなく、潰すことでさらに香りが引き立ちます。
ちなみにちなみにオリーブオイルも火を通しちゃいますから高いエクストラバージンである必要もございません。
そこそこ香りが付いたら、先ほど切ったベーコンとエリンギをざっくり投入します。
なんたって男の料理ですからね、ざっくりでいいんです。ざっくりで。
キツめに炒めましょう
そのままきつね色になるまで炒めます。
これくらい炒めると、ベーコンの脂身部分かかなりやせてきているはずです。
のこった赤み部分はさっくりといい歯ごたえ・・・にならないんですよねスーパーで売ってるようなベーコンでは。
もうね、スーパーのベーコンてなんであんなに味がないの、てなくらい味がないです。
我慢できない方は「スモーカー不要!ダンボールとホットプレートで自家製ベーコンを作る」をぜひご覧いただき、ベーコンから自作しちゃいましょう。
炒めあがる直前に、隠し味で醤油をさーっと1回転回し掛けしてください。邪道ですが。
炒めあがったら火を止めて、そのまま放置します。
ざっくり行きましょう。
卵を割り、卵黄と卵白に分けます
フライパンの火を止めたら、フライパンはそのまま放置してソースを作りにかかります。
卵を割って卵黄と卵白に分けてください。今回は卵黄のみ使います。
余った卵白はケーキでも焼いてください・・・
カラザは正直混ざっててもわからないのですが、やはりこだわりの自作野郎としてはしっかり取り除きましょう。
ストローで吸うと簡単に取り除けるんです。
肝心要のソースを作ります
さあ、いよいよソースを作ります。
卵黄を入れたどんぶりなりボールに、パルメザンチーズという緑缶チーズをどっさり投入します。
ひと缶の70%~80%くらいをどっさり入れてください。
で、もしあなたがこれを食べさせたい相手がとっても大切な人の場合は、緑缶なんて使わないで本物の「パルミジャーノ・レッジャーノ」を使いましょう!
それだけでこの料理がメインの一皿に昇格します。
香りといい味といい、緑缶とは別物。7075と5052くらいの違いがあります。
この状態でぐりぐりかき混ぜると、かなりの粘度のペーストが出来上がります。
たとえるなら、真冬の工作室のタッピングペーストくらいでしょうか。
この状態ではさすがに具合が悪いので・・・どうするかというと。
牛乳で粘度調整
牛乳でペーストを伸ばして粘度を調整します。
正直、この粘度調整がこの「本格濃厚カルボナーラ」の肝です。
ソースが皿に垂れず、パスタの表面をつやつやと覆う状態
を実現するために最大にして唯一のパラメータがこの濃度です。これを文字で表現するのは難しい・・・。
- 粘度が高すぎると、食べている間に冷えたパスタの表面で硬化が始まってしまい(加工硬化?)、ごちごちとした美味くもなんともないしょっぱいだけの塊になってしまいます。
- 粘度が低すぎると、ソースが皿に垂れていわゆる「ファミレスカルボナーラ」になってしまいます。
また、牛乳はチーズ・卵黄と相性がいいのでわずかな量で意外なほどに粘度がさがります。
こればっかりは何度も試してコツをつかんでいただくしかありません。
感覚的には・・・夏場のタッピングペースト、くらいの粘度でしょうか・・・(絶対に伝わらない)
最後に黒こしょうを叩きこんでよく混ぜておきましょう。
当然、黒こしょうは「挽きながらかける」やつをご用意くださいませ。
パスタゆでるよ
これは特に難しいことはないですね。
ただ、塩は大量です。何つまみ?というレベルではありません。
おおさじに山盛り1杯ないし1.5杯です。
パスタをゆでる時の塩は歯ごたえがどうの、ではなく単に味付けですから。
アルデンテとは申しませんが、硬めのほうがしゃきしゃきした歯ごたえと濃厚なソースのマッチングがよさそうです。
パスタがゆであがったら・・・
パスタがゆであがったら。
さあ、ここからが勝負!
カルボナーラでよく聞く失敗が、「卵黄がダマになってしまった」というヤツ。
これは単純に熱の入れすぎでソースの卵黄が卵焼きになっちゃった、というわけです。
解決方法は簡単で、
- 先ほどベーコンを炒めてかつ、火を止めて冷えたフライパンに
- あつあつのパスタをざるで湯切りして、そのまま投入し
- さらに先ほど作ったソースを投入し
一気に混ぜる!
これならパスタの熱で程よくソースのチーズが解け、そして卵黄が固まるほどの熱は入りません。
失敗しようがないほど簡単で確実な方法です。
ちなみに、ゆであがったパスタに熱入れて炒めてもまずくなるだけなんですよね・・・
パスタの余熱でチーズをとろかしながら手早く混ぜます
手早く、しかしじっくりとソースとパスタ、そしてベーコンなどの具を混ぜ合わせていくと、次第につぶつぶで残っていた粉チーズがとろけて、次第にソースと一体化してパスタの表面を覆います。
さあ、完成です!盛り付けましょう。
白ワインとよく合います
完成しました!
平たいお皿に高めに盛り付け、最後に黒こしょうをガリガリ引いて振り掛ければできあがり。
ソースが皿に垂れずにきれいにパスタ表面をコーティングしていれば成功です。
これは熱いうちに食べるしかありません、その濃厚さに驚くでしょう!
あとはお好みで卵黄の量、牛乳の量を調整してください。数回作ればもうあなたの得意レシピになるはず!です。
がんばってください。