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1/72 ヤークトパンター フルインテリアキット(3Dプリンタ)の作り方

1/72 ヤークトパンター フルインテリアキット(3Dプリンタ)

このページでは、自作野郎工房のオリジナルキットである「1/72 ヤークトパンター フルインテリアキット(3Dプリンタ)」の作り方のポイントについて説明致します。

 

■製品概要

  • 1/72スケールのWW2ドイツ軍戦闘車両 ヤークトパンターのフルインテリアキットです。
  • 「ドラゴン社またはレベル社の 1/72 sd.kfz.172 ヤークトパンター」のキットに対応しています。ただし、一部ドラゴン社のキットは車体がダイキャスト製のものがあり、こちらには適合しません。
  • エンジンルーム、トランスミッション、砲弾ラック、各種メータパネル、無線機に加え手法である「アハトアハト」88mm砲までリアルに再現されています。
  • パーツは主砲と車体の2ピースとなります。
  • パーツ数が少なく、かつディテールが詳細なため塗装難易度は高めです。ただし、慎重かつ丁寧なマスキングと墨入れで引き立つキットです。この精密さをぜひ体感してみてください。

■特徴

  • 3Dプリンタ初心者の方のために、練習用として主砲パーツを計2セット同梱しています。
  • 組み立ては容易ですが、底面には3Dプリンタ特有のサポートが多数あるため丁寧な作業が必要です。また、レジンは一般のプラモデルの素材と比較し欠けやすいため、サポートの除去は薄刃ニッパー等で丁寧な除去が必要となります。余分に練習用の主砲パーツを同梱致しますので、トライしてみてください。
  • モノクロ4Kの高解像度3Dプリンタに、国産水洗いレジンを使用して出力しています。
  • 丁寧に専用機材を使用しきちんと2次硬化を行っています。3Dプリンタ製品にありがちなべたつき等はありません。

■注意事項

  • このキットに含まれるのは車体パーツ1つと主砲パーツ2つの計3つです。
  • 本キットには「ドラゴン社 1/72 sd.kfz.172 ヤークトパンター」は含まれていません。別途購入の必要があります。
  • 本キットは3Dプリンタキットであるため、3Dプリンタによる出力で避けられない細かな段差・ゆがみがある程度発生します。その状態は商品写真でご確認ください。
  • 塗装されているものは作例です。この作例は本キットを塗装し、かつ「ドラゴン社またはレベル社の 1/72 sd.kfz.172 ヤークトパンター」の車体パーツと組み合わせたものです。
  • 本キットを「ドラゴン社またはレベル社の 1/72 sd.kfz.172 ヤークトパンター」に組み込む際は、一部「ドラゴン社またはレベル社の 1/72 sd.kfz.172 ヤークトパンター」のパーツの加工が必要です。
  • 本キットを「ドラゴン社またはレベル社の 1/72 sd.kfz.172 ヤークトパンター」に組み込み、かつ車体上部のパーツをかぶせる場合には、本キット主砲パーツの加工が必要です。

ポイント1 3Dプリンタキットについて

3Dプリンタキットは、市販のプラスチックモデルと素材が異なります。

 

素材が異なるため、特徴や注意事項が異なります。以下の表をご覧ください。

 

市販のプラスチックキット 3Dプリントキット
製造方法 金型を使用した射出成型 光造形
素材 プラスチック 紫外線硬化レジン(自作野郎製品はアレルギー性の低い水洗いレジンを使用)
特徴
  • 比較的柔らかい
  • 熱で変形する
  • 模型用接着剤で溶解する
  • 比較的硬い
  • 熱で変形しない
  • 模型用接着剤で溶解しない
注意事項
  • パーツ切り出しの際の欠け・折れに注意が必要
  • 瞬間接着剤または2液式エポキシ接着剤が必要

 

3Dプリントキットは金型を使用したプラスチックの射出成型と異なり、光造形用の3Dプリンタを使用して製造されます。その結果、金型の抜けの制約がないため少ないパーツであらゆる面に彫刻を施すことが可能となっています。

 

そのかわり、使用される素材が熱で変形するプラスチックではなく紫外線で硬化するレジンを使用します。この素材は熱で変形せず、かつプラスチックと比較して残念ながら脆く、欠けやすいという欠点があります。

 

自作野郎工房のキットはアレルギー性の低い水洗いレジンという素材を使用しています。国内メーカーの最も高級な水洗いレジンを使用していますが、それでも製品を落下させたり、後で説明するサポートの除去の際に乱暴に扱う(ひねる、むしる)等を行うと製品が欠けてしまう可能性があります。

 

また、模型用の接着剤やシンナーで溶けないため、接着に模型用接着剤は使用できません。瞬間接着剤や2液式エポキシ接着剤が必要です。

 

塗装に関しては模型用のサフェーサーを使用することで、問題なく塗装が可能です。

 

また、ヤスリ掛けやカッターで削る、といった加工は問題なく可能です。

ポイント2 サポートの除去

3Dプリンタキットは、その製造の特性上「サポート」という柱のような部分が必ず付属しています。また、細かなパーツの破損を防ぐために「ガード」が用意されています。

 

3Dプリンタキットのサポートとガード

 

この画像の青丸部分がサポート、赤丸部分がガードです。このサポートとガードは不要なパーツですので、除去が必要です。

 

除去には薄刃ニッパーを使用します。例えばこのようなものです。

 

タミヤ クラフトツールシリーズ No.123 先細薄刃ニッパー (ゲートカット用) 74123

 

カッター等を使用すると不要な力が掛かってパーツが破損する可能性がありますので、慣れるまでは避けてください。また手でむしり取るのはもってのほかです!

 

1)サポートの遠いところから、薄刃ニッパーで切断します。

サポートは強度を保つために複雑に接合していますので、少しずつ、かつサポートの遠いところから薄刃ニッパーで切断します。

3Dプリンタキットのサポートの除去 まず遠いところから切断

 

2)パーツの近くを、薄刃ニッパーで切断します。

次に、パーツの近くを切断します。この際にサポートをひねるとパーツの薄いところ・細かいところを破損する可能性がありますので慎重に作業してください(ある程度の柔軟性はありますので必要以上に破損を恐れる必要はありません)。

3Dプリンタキットのサポートの除去 次にパーツの近くを切断

 

3)サポートを除去します。

これでサポートの除去ができました。この作業を繰り返して全てのサポートを除去します。除去が完了したら、通常のプラスチックモデルのように残ったゲート部を紙やすり等で仕上げます。

3Dプリンタキットのサポートの除去 完了

 

ガードに関しても同様に除去してください。

 

破損に特に注意する個所

 

本キットにおいて、特に破損に注意する必要がある個所は以下の赤丸部分です。慎重な切り出しをお願いいたします。

 

3Dプリンタキットのサポートの除去 破損注意箇所

 

  • 車体後部左右の角
  • 車体後部中央のリブ先端
  • 主砲の砲手座席・照準器周辺
  • 主砲後部の細い個所

 

特に主砲のサポート除去は要注意です。そのため、本キットでは失敗したときのために主砲を2つ、同梱しています。一つを練習用としてご活用ください。
※練習用に同梱している主砲パーツは、製造過程でサポートに割れが生じた等のB級品を使用しています。オマケですので、ご容赦願います。

 

正確な形状を印刷するために照準器周辺はサポートが入り組んでいます。以下の画像を参考に、必要な部分を切断しないように気を付けてください。

 

3Dプリンタキットのサポートの除去 破損注意箇所

 

3Dプリンタキットのサポートの除去 破損注意箇所

 

3Dプリンタキットのサポートの除去 破損注意箇所

ポイント3 接着

先にご説明した通り、3Dプリンタキットには模型用の溶剤で溶かしつける種類の接着剤は使用できません。

 

使用できる接着剤の主なものは以下の通りです。

 

1) 2液混合式エポキシ接着剤

 

2つの液体を混ぜ合わせて接着面に塗布、硬化するものです。少々面倒ではありますが固定までに時間があるため位置決め等が容易で失敗が少ないのが特徴です。

 

エポキシ接着剤 タミヤ メイクアップ材 TM100

 

2) 紫外線硬化接着剤

 

接着面に塗布し、パーツを合わせた後に紫外線(ブラックライト等)を照射すると硬化するタイプの接着剤です。紫外線発光体が必要ですが、これも位置決めが容易で失敗が少ないと言えます。

 

ライトボンド5(ファイブ)

 

3) 瞬間接着剤

 

おなじみの瞬間接着剤です。瞬時に加工するため位置決めが難しい・やり直しが困難等の問題はありますが、入手・取り扱いも容易でお勧めできる接着剤です。以下のガイアノーツの瞬間接着剤は超低粘度で特に使いやすいものです。

 

ガイアノーツ M-10 瞬間接着剤低粘度 ブラック 81023

 

市販キット側の加工:ドラゴンの場合

本キット「1/72 ヤークトパンター フルインテリアキット(3Dプリンタ)」は、インテリアパーツのみ(車体および主砲)で構成されており、転輪や履帯は市販キットを使用する必要があります。

 

適合するキットはドラゴンとレベルです。本項ではドラゴン用キットを使用するケースについてご説明致します。

 

ドラゴン製の1/72 ヤークトパンターで、本キットに適合するモデルの一つが以下となります。

 

ドラゴン 1/72 第二次世界大戦 ドイツ軍 ヤークトパンター 駆逐戦車 初期型 w/ツィメリットコーティング プラモデル DR7241P

 

ドラゴンのキットはディテールも細かくお勧めできます。ただし履帯がDSトラックという樹脂製であり、プライマー等を使用しないと塗装の剥がれが発生するという難点があります。なお、上でご紹介したキットはツィメリットコーティング済のキットですが、ツィメリットコーティングがないパーツも同梱されています。

 

タミヤ メイクアップ材 ナイロン/PP用プライマー 87152

 

しかしプライマーさえ塗れば必要以上にいじくりまわさなければ塗装の剥がれは少なくて済みますし、履帯のディテールは十分精密なものです。なによりプラ履帯(レベル)よりも組み立ては容易ですので、お好みで選択されてよいと思います。

 

ドラゴン製1/72 ヤークトパンターのキットを使用する際は、車体パーツに以下の加工を行います。

 

ドラゴン製1/72 ヤークトパンターのキット加工個所

 

  1. 車体パーツ内側に存在する突起類をすべて削り落とします。
  2. 同じく車体パーツのフェンダーを切り取ります。この際、フェンダー下面に沿って水平に切り取るようにしてください。プラスチックは柔らかくかつ薄いので、デザインナイフ等でフェンダー下面に沿って水平に何度も切込みを入れることで綺麗に切り落とすことができます。
  3. 車体後部工具箱の内側に大きな穴が開いています。これをエポキシパテ等で埋めます。

 

上記加工完了後、車体後部パネルを接着したものが以下となります。

 

ドラゴン製ヤークトパンター車体パーツ加工例

 

こうすることで、「1/72 ヤークトパンター フルインテリアキット(3Dプリンタ)」をドラゴン製1/72 ヤークトパンターのの車体パーツに滑り込ませることができます。

 

合わせがきつい場合は、「1/72 ヤークトパンター フルインテリアキット(3Dプリンタ)」の車体パーツの側面を軽く棒ヤスリ等で削って合わせてください。

市販キット側の加工:レベルの場合

同じく、レベル製の1/72 ヤークトパンターで、本キットに適合するモデルの一つが以下となります。

 

ドイツレベル 1/72 ドイツ軍 Sd.Kfz.173 ヤークトパンター プラモデル 03327

 

レベルのキットもディテールも細かくお勧めできます。履帯はプラ製で組み立てこそ面倒ですが、履帯が垂れ下がった状態で組めますし塗装も容易です。好みでドラゴンとレベル、選択してくださればよいと思います。ただしレベル社のヤークトパンターは少々全長が長いようで、本キットではエンジンルーム後部で調整しています。

 

レべル製1/72 ヤークトパンターのキットを使用する際は、車体パーツに以下の加工を行います。

 

レベル製1/72 ヤークトパンターのキット加工個所

 

レベル製キットを使用する場合、切断加工は不要です。

 

  • 車体パーツをジグ代わりに使用し、左右側面と車体後部パネルのみを接着します。この際、車体後部パネルの角度が正確であることにご注意ください。
  • 車体パーツを取り除き、左右側面と車体後部パネルのみを使用します。

 

左右側面と車体後部パネルのみの画像がが以下となります(画像右側)。

 

レベル製ヤークトパンター車体パーツ加工例

 

この左右側面と車体後部パネルの間に「1/72 ヤークトパンター フルインテリアキット(3Dプリンタ)」を挟み込むことで、車体下部を構成します。構造上、裏側が少々さみしいことになりますがそれはご容赦頂きたく存じます。

車体上部パーツを組み合わせる場合

本キットは、ドラゴン、レベルそれぞれの車体上部パーツを合わせることも可能となっております。

 

ただし、以下加工が必要です。

 

  • 多少のすり合わせが必要となります。組み合わせて接触する箇所を削る作業が必要です。
  • 主砲照準器は切り落とす必要があります。

 

カットモデルなどにチャレンジする方は、上記を実施してください。

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