Amazonで買える中華ボールねじ SFU1204を買ってみる
中華ボールねじの購入は簡単です。
- リードを選ぶ
- ねじ径を選ぶ
- 等級を選ぶ
などを行う必要がありますが、X-1やX-2クラスのマイクロフライス盤/ミニフライス盤であれば
- リード:4mm
- ねじ径:12mm
- 等級:C7
を選択しておけば問題はありません。あとはテーブル移動距離を考えて長さを選ぶくらいですね。ただ、長さはディスクサンダーで容易に切り落とせますので長めのものをチョイスしておけばよいでしょう。つまり、これです(笑。
CNC SFU1204 ボールねじとボールスクリュー ナット500mm
購入後5日前後で「チャイナポスト」さんがボールねじをあなたのご自宅に届けてくれます。
本当に便利な時代です。ボールねじをこんなに簡単に購入できるとは・・・
プチプチでくるまれたボールねじ、梱包は意外と普通
ネット上のレポートを見ると、「ホルダが段ボールを突き破ってた」「税関で開けられた形跡があった」などの怪しいお話を目にするのですが、ラッキーなことに(?)私の自宅に届いたものはごく普通の梱包状態でした。
購入したのはボールねじ2本とナットハウジングを2つ。
ナットハウジングを2つ余計に購入した理由は、ナットハウジングを2丁掛けにしてバックラッシュを打ち消すことを計画しているからです。まあ先のお話ですが・・・
それぞれパーツごとに厚手のビニールでパッケージされており、袋の中も切り粉などのごみもなくきわめて清潔な状態でした。もっとグリスどろどろで届くと思ったのですが期待に反し、結構さらっとしておりました。
モーター側の処理
中華ボールねじのモーター側の処理です。
精密な作りになっています。12mmのボールねじ部が10mmに削り込まれ、そこにM10細目のねじが切られています。この辺りを上手に使えば、モーターの取り付けやベアリングユニットの取り付けが容易にできるはずです。
私は自前で作りこんだベアリングユニットを生かしたかったのでこのあたりの加工個所を全く使用しませんでしたが、無駄な手間がかかるだけなのでお勧めしません。
このねじ山とファインUナットなどを組み合わせれば簡単に高精度な固定ができるはず。
一見よさげなナットハウジング
ナットハウジングです。ボールねじにナットハウジングが1つ、ついてきます。
おそらく材質はS45Cなどの炭素鋼です(フライス盤で削ったのですが火花散ってました)。形状も正確で気になるゴロゴロ感は・・・うーん、価格相応かな?という感じ。グリスを入れてない状態ですし、決してゴロゴロするわけではないのですがいわゆる「精密機器」のヌルヌル感に少々欠けるのは事実です。
が、2,300円ではそれすらも贅沢でしょう。グリグリ動かした限りでは、当たり前ですが手に感じるようなバックラッシュやガタは皆無です。これは期待できます!
前後に小さなイモネジが上下2つついています。これは何かといえば、
ボールねじ部を保護する白い樹脂製のリングの周り止め。これはおそらくグリスシャッターか防塵シャッター。ただ結構簡単な作りなので切り粉等をこいつでシャットアウトすることは期待できないでしょう。
あんまりグリスが入っていないので、このボールねじをフライス盤に組付けたあとにこのシャッターを緩め、ベルハンマーを大量に叩き込むことにしましょうか。
謎のグリスニップル穴(ニップルは付属していない)
一応、グリスニップルの穴が開いています。ただしニップルそのものはついていませんでした。
ニップル穴のサイズはM6、ピッチ1.0。
ニップルをホームセンターで購入してきてさて取り付けようかと思って・・・あら?このグリスニップル、先に紹介したグリスシャッターの「外側」に貫通してる・・・ということは、ここからグリスを圧入してもナットハウジングの中にグリスは届かず、グリスシャッターの外のボールねじ部に届くだけ?でもそのグリスはグリスシャッターで弾かれますよね・・・
何のためにこのグリスニップル穴は開いているのだろう?それとも、ボールねじってそういうものなのでしょうか。
詳しい方、もしいらっしゃいましたら掲示板にご指摘いただければ幸いです。ハイ。
では、実際にX-1フライス盤に中華ボールねじを組み込んでみましょう
以上で中華ボールねじ、SFU1204の紹介は終了です。
次ページでは実際にこれを私のX-1に組み込んでその実力を体験してみます。何しろ国産ボールねじの1/5、破壊的な価格です。ある程度使えるなら儲けもんですよ・・・