と、いうことで。
ということで、一発実験をしてみます。一枚板方式のサポートを作成し、コースやツーリングで使い倒してその結果を確認します。
パッドが変磨耗したり、ブレーキを引きずるようになったら(サポートが歪んだと判断します)、この試みは失敗です。なんともなければ私の勝ちです(?)。
この構造なら、キャリパー変えてもホイール変えてもすぐ対応できます。カラーと単なる板で構成されますから、加工は簡単。
でも一枚板タイプのキャリパーサポートを許さない事情があるのです。
特にKawasaki車。このようにキャリパー取り付け部の形状が特徴的で、一枚板タイプのサポートの装着を拒んでおります。一枚板タイプのサポートはキャリパー、アウターチューブともに外側から保持しますから、この難物をフライス処理し平面を出さないといけないのです。
アウターチューブを加工。
ということでいつものとおりX-1でゴリゴリ。
ここで出す平面の精度がそのままキャリパーの取り付け精度に影響します。私はキャリパーを取り付ける座面を基準に水平を出しました。
もちろんフライスの整備、コラムの垂直出しが完全であることが前提となります。
アウター加工完了。
こんな感じになります。
これは切削後にドレメルで研磨した状態です。本当は再塗装まで持っていきたいのですが、いつやり直しになるかわかりませんのでひと通りすべての加工が完了してからお化粧します。
ちなみにすでに取り付け穴はヘリサートが埋め込まれています。フライス加工のときにフォークを支持する際にも役に立ちました。このヘリサートを使用してフォークを適当なアルミ板に締め付け(座面は本来キャリパーが装着されるべき箇所なので平行が保障される)、そのアルミ板を平行なカラーを介してクロステーブルにクランプ。
実際、ここにヘリサート入れることを思いつくまで相当考え込みました。どうやってフライスのクロステーブルに固定するんだって・・・風呂は入ってるときにひらめきました。はい。
実験用サポート。
次に厚さ10mmの2017を切り出し、サポート本体(仮)を作成します。
切り出すだけなら一瞬(バンドソーを使います)です、あとは精密に採寸し、穴あけをしましょう。
こいつもいつボツになるかわかりませんから、外周切削は手をつけません。一枚は厚さ7mmで作ってみましたが、チャレンジャーな気持ちになるくらい薄いのでボツにしました。ちなみに手元にある市販のサポートは厚さ10mmです。
(仮)の仮組み。
ここで工作室(ただの部屋だって)を出て、車体に加工したパーツ群を組み付けます。
せっかくですからフォークはオーバーホールです。そしてサポート(というかただの穴あき板)を組み付けます。
そしてキャリパーとサポートのクリアランスを精密に計測し・・・
カラー。
カラーを作成します。
うーん、やっぱり旋盤って好き。直径20.0mmで長さは16.5mm、きっちり1/40mm精度まで追いかけます。
カラー・・・。
4つも作るのはけっこう大変です。
今回は量産?体制で一気に作成。
カラー!
数回に分けて穴を拡大します。
カラー完成。
完成です。
くどいようですがいつこのカラーもボツになるか知れたものではありませんので、鏡面研磨なんて一切しません。